月別アーカイブ: 2014年7月

中園孔二展

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2013年に清澄の小山登美夫ギャラリーでデビューした中園孔二は1989年生まれという若さである。手前味噌だが前回の展覧会では思わず小さなペインティングを買ってしまったのだが、彼には類い希な才能を感じる。そしてこの若さである。将来が本当に楽しみな作家の登場だと思っているのだがそういう応援の意味も込めて小さい作品ながら買わせて頂いた。彼の絵は独特で、描き方、描かれる物も今まで見たことないような不思議な世界でなんとも味わい深い。絵に動きがあったり人のような生物のような摩訶不思議なイメージが描かれていたりする。色彩感覚、表現力、イメージの構成力、見るものをはっとさせるような驚くべき偶然性を狙ったような絵の描き方など個人的にかなり好きな画家である。表現手段がいくつかあるのでまだどれかに定まっていないような部分もあるが、そんなことは問題ではない。彼には溢れ出る創作パワーがあるのだろうと思うし、今は思う存分に好きなように好きなだけ描いて描きまくるべきだと思う。才能というのは学校で学ぶ物ではない、絵の才能も同じで最終的には持っているかいないかなのだ。それは絵を上手く描けることとかいうのではない、見るものの心に響くような絵が描けるか否かだけなのだと思う。そして、彼は才能を持っていると感じる。そういった期待感を胸に今回の2回目の展覧会に出むいたが期待した通りの見事な出来映えの新作が沢山並んでいた。彼にはこのまま彼の世界を迷うことなく描き続けて行って欲しいし、その進化をまた見るのがとても楽しみな作家である。

デヴィッド・リンチ David Lynch

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映画監督として有名なデヴィッド・リンチは映画だけではなく絵画や写真、アニメーションや立体作品など実に多彩な才能のマルチアーティストだ。映画監督としては1977年のイレイザー・ヘッドでデビューをして以来、衝撃的な映画だったエレファント.マンやブルー.ベルベット、ワイルド・アット・ハートなど独特な世界観の作品を作って来たが、近年流行の海外ドラマシリーズの先駆け的だったテレビドラマのツイン・ピークスは世界的に大ヒットした。彼のアート作品も映画と同じく独特の世界を持っている。それはどこか暗くて謎めいていて人間の内面をむき出しにしたような生々しい雰囲気の作品である。まるで映画のワンシーンのような絵もあれば記憶の彼方に置き去りにされた情念のような絵もある。夢か悪夢なのか、もしくは予知夢なのか。見れば見るほど絵の秘める謎めいた暗示的な要因に引き込まれる不思議な魅力の絵である。今回の展示では木版とリソグラフ、そして写真も数点展示されたがそれらは全てモノクロで異次元の世界を表現しているかのようだ。非常に難解な癖のある人間というか、彼にしか表現出来ない確固たる世界、彼にしか見えない世界があるような、そんな気がする。彼の映画も相当に個性的だがアート作品はそれがもっと濃縮されたように思える。元々画家を志していたというのできっと絵画での表現が彼にとって最も自分の表したい何かをさらけ出せる手段なのかもしれない。見るものによっては嫌いな絵かもしれないが、それは好きと同じくらい大切な感情の起伏であり、すぐれたアートが持つ力なのだと思う。