月別アーカイブ: 2014年11月

ジュリアン・オピー 「StreetPortraits」

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谷中のSCAI THE BATHHOUSEギャラリーにてジュリアン・オピーの展覧会を見た。「Street Portraits」と題された展覧会はその名の通り、道行く人達や人物のポートレイトが主役だ。ギャラリーの中央に建つ黒い電光掲示板のオブジェは装置になっていて白いライトで表現されたオピー独特の人物フィギュアがその中を右から左、左から右へと次々に横切って行く。見る側は一瞬のチャンスでそれが男性なのか女性なのか、会社員か走る人なのかなどを認識する。ポートレイトもオピーのトレードマークともいえる簡略化された線と色で平坦に表現されているのだがその簡略化の加減が実に絶妙である。シンプルになってはいるのにその人物の内面を失う事なく作品に封じ込めたような、それは一目見ればオピーの作品と分かる彼が独自に獲得したスタイルだ。今回はキャンバス上にシールのように色を貼って描かれた作品と巨大なプラスチックのカラーパネルを組み合わせて作られた作品の2タイプがあるがどちらも非常に丁寧に作られていて近くで見ても遠くで見ても非常に魅力的である。彼が出現してもう10年以上にはなると思うがこの彼独自のスタイルには飽きがこない。それは彼が興味を持って取り上げる作品の描く対象がいつもハッとさせてくれるような奇抜なものに最初は思えるが実は見の回りに溢れている非常に普通なモチーフばかりだからなのかもしれない。

ORBIT Hiro Sugiyama

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六本木のhiromiyoshiiギャラリーにてヒロ杉山氏の展覧会を見た。グラフィックデザイナーとして、またビデオ映像を駆使するVJとしても活躍するヒロ杉山氏だが、アーティストとしての作品はこのhiromiyoshiiギャラリーで発表している。前回はスプレーペイントを使った抽象画だったが、今回は一転、絵の具を使った抽象画に挑んでいる。主に銀色の絵の具で,数点は黒い絵の具で描かれているのだが、描くというよりは刻むという感じの印象だ。自由な線はキャンバスいっぱいを縦横無尽に走り回るかと思えば沢山の小さな円でキャンバスを埋め尽くす。花を連想させるような形もあったり中央から外へ波紋状にのびる線もある。様々な線が銀色のキャンバスの上で自由に動き回り跡を残した、そんな感じの絵だ。銀色の絵の具は厚めに塗ってあるのでまるでアルミかなにかの金属に見える。その上を金属がまだ熱く固まり切らないうちに瞬時にスクラッチで跡を付けたような感じがした。前回はスプレーだったが今回は銀の絵の具に線を刻むという方法で独自の抽象画を描いているわけだが表現方法は違っても根底にある表現したいイメージは同じである。今回は銀色なのでキャンバスの前に立つと自分も含めてうっすらと銀の表面にこちらの色や影が映り込むのも面白い。きっとこの絵を買った人はそれを飾る場所によって絵の雰囲気が変わる事に気が付くだろう。そういう狙いもあって銀の絵の具を使ったのかもしれない。抽象画は具体的に何かを描いているのではないので見る人によって絵から受ける印象は様々に異なったものになる。そして、これら銀のシリーズは飾る場所によっても更に印象の違った絵になるところが特に面白いといえる。