月別アーカイブ: 2018年4月

PEEKABOO

五木田智央展

初台の東京オペラシティーアートギャラリーにて五木田智央展「PEEKABOO」が6月24日まで開催されている。五木田といえば白黒の鮮烈な絵画が有名だがイラストレーションから出発して今まさに現代アートの世界で世界的な注目を集める作家となった。60年代や70年代のアメリカを中心とするサブカルチャーやアンダーグラウンドの雑誌、写真に影響され制作されてきた作品は五木田にしか描けない独特の世界だ。今回は世界中にあるコレクションからの貸し出し作品と五木田をレプリゼントするタカ・イシイ・ギャラリーから提供された2018年度の新作が見れるまたとないチャンスである。五木田の名前や作品は随分前から知っていたしその作品の放つ異様なパワーはいつも独特で一種不気味な心霊写真を見るようなドキドキ感さえ感じてきた。そんな五木田の作品が近年にわかに世界で注目を集めるようになったのは世界的アーティストとなったストリートアーティストKAWSが彼のファンだったからだという。KAWSのアトリエにあった五木田の作品集にメアリー・ブーンギャラリーのスタッフが注目したのがキッカケだったのだそうだ。この展覧会ではタカ・イシイ・ギャラリーから以外にもKAWSやテイ・トウワ氏、メアリー・ブーンギャラリー、前澤友作氏などのコレクションからの貸し出し協力が見て取れた。今年一押しのパワフルで圧巻の展覧会間違いなしなので是非オペラシティーへ観に行って欲しい。

ライアン・マッギンレー

4月6日から5月19日まで六本木の小山登美夫ギャラリーにてライアン・マッギンレーの個展「MY NY」が開催されている。待望の2年ぶりの展覧会「MY NY」は2017年にデンバー現代美術館で開催された個展「The Kids Were All Right」の出展作よりセレクトされた約10点の作品が展示される。写真作品の他にもマッギンレーが1998年~2017年にニューヨークのダウンタウンで撮影した友人達やアーティスト仲間を撮影したポラロイド写真、それらを撮影したポラロイドカメラもなども展示される。2001年に自費出版した初の写真集で才能を見出され2003年にはニューヨークのホイットニー美術館で25歳という最年少で個展を開催して以来、世界的な評価を受けてきたマッギンレーの時代を代弁するような写真による表現力を存分に見るチャンスである。

Where did it come from

青山にあるRat Hole Galleryにて5月20日まで日本初公開となるアンディー・ホープ1930の展覧会「Where did it come from」が開催されている。新作のペインティングと立体作品の展覧会ではドイツ生まれでベルリン在住の奇才作家の摩訶不思議な表現世界を見ることができる貴重なチャンスとなっている。作家の名前「Andy Hope 1930」は本名ではないがロシア構成主義とモダニズムの終焉、そしてアメリカンコミックにスーパーヒーローが登場し始めた1930年という時代を自らの名前に込めているのだそうだ。アンディー・ホープ1930の表現領域は広くペインティングやドローイングはもちろん、立体、映像など複数のメディアを駆使してきた。表現内容もハイカルチャーからローカルチャー、自我にまつわることから社会までとあらゆるものの混沌を作品化してきた。そこに表現されるのは作家自身の空想世界やユートピア思考、歴史や新しい形態表現が縫い合わされた「無限迷路」と呼ばれる異世界だ。世界には面白い発想と表現力の作家がいるものだなあと思いながら見入ってしまった不思議な作品世界を皆様も機会があれば是非ご覧ください。