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artwork ahead 2014.01.27

笠井爾示 MUSCOVITE

2014/1/17~1/29 @ GALLERY SPEAK FOR

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去年伊勢丹で開催したフォトグラファーズトウキョウという企画は婦人服の売り場にプロのフォトグラファーが陣取りお客様の写真を撮るという斬新な企画だった。その昔、カメラがまだ一般的に普及していない時代には街に写真館が沢山あって記念写真などはプロに撮ってもらうのが普通だったが、今やプロの写真家に写真を撮ってもらうというような機会は少なくなった。そんなせいなのか最初は照れのある人も多かったが、最後には素敵な写真を撮ってもらえてとても喜んでいただけた。その企画に参加を願ったフォトグラファーの1人、笠井爾示氏の展覧会が代官山のギャラリーにて開催された。モスクワなどで撮影された女優、真木ようこさんの写真展だ。モスクワの風景写真も折り込まれ30点に及ぶ作品が展示された。笠井さんは普段とてもシャイな感じの方なのだが、撮影に入ると被写体にのめり込んで撮影するのでフォトグラファーズトウキョウの時にそのギャップを見てとても驚いた。でも、普段は内向的に見えるけど、いざ制作が始まると全面に乗り出してのめり込むように被写体に没頭するというのはアーティストにはよくある、そして理想的な姿なのかもしれない。笠井さんの写真は一言で言えばとてもクール。たえず直球で、被写体の内面を最短距離で見事に捉える事が出来る才能を持ったフォトグラファーだと思う。写真家にとって、被写体が人であれ風景であれそのものとの距離感のようなものが大切な気がするが笠井さんは絶妙な距離感で接近する事が出来るフォトグラファーなのだ。モスクワの街も真木ようこさんも今まで見た事のない表情で見事に捉えられているのが分かる。今後も笠井さんは彼にしか撮れない写真を極めて行くに違いないし、それを見続けるのは楽しみでもある。