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artwork ahead 2014.06.01

ジャオ・シュエビン展

2014/5/29~6/23 @ 8/ART GALLERY/TOMIO KOYAMA GALLERY

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渋谷ヒカリエのTOMIO KOYAMA GALLERYにて中国人アーティスト、ジャオ・シュエビンの展覧会を見る。北京生まれで上海を拠点に制作活動を行っている作家は海外での生活も長くフランス語と中国語を話すと聞いた。今回の個展の絵はニューヨークのセントラルパークに嵐が襲ったその後の風景だという。荒れた林や枯れ葉など公園の敷地の風景を丹念に描いた作品は青がかったグレーなどの色調で描かれ、細密なディティールまで丁寧に描かれているがその模写力は圧巻といえる。なんでも同じ濃さの色の油彩を塗り重ねることによって色の強弱を出しているとか。1回だけ塗った部分は薄いグレーで、塗り重ねることにより色が濃く、深くなって絵柄を形成して行く描き方なのだそうでその考察的ともいえる表現方法は非常に興味深い。よく見ると無数の小さい丸で構成される絵もあったりして彼の制作への独自のアプローチや絵画を完成させるまでのプロセスの大切さを重んじているところには、ただの模写ではないもっとコンセプチュアルな制作意志のようなものを感じる。しかしながらどういった制作過程だとしても結果としての絵は美しく、遠くで見ると力強くて近寄ってみると非常に繊細という絶妙の出来映えになっている。大きなキャンバスの作品も良いが特に小さい作品では彼の卓越した模写力を堪能出来ると思う。色の濃淡で奥行きや深みを出すといえば水墨画が有名だが中国人という作家の背景がどこかで繋がっているのではないか。