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artwork ahead 2013.10.01

パウル・クレーについて

パウル・クレーの作品集

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パウル・クレーは美術の教科書に必ず出てくるような有名なアーティストだ。だが、最初は彼のペインティングや水彩のような色物の作品しか知らず、それらには正直ピンと来なかった。その後、彼について知ったのも、例えば彼がバウハウスで教えていたとか、そんなところだった。はっきり言って今でも彼のアートの真髄みたいなものはよく分かっていない。非常に繊細でデリケートな感じはするし、他にない色彩感覚や画面の構成など彼独自の作風は分かる。決して派手な感じの作家ではなくて玄人受けするみたいな感じのアーティスト?みたいな気もする。そんな感じで捉えていた作家だが、彼が絵画以外にいったいどんな作品を制作していたのかも知りたくて作品集を買った。作品集の紙表紙を剥がすと黒の生地張りの本体に彼のシンプルな線画が白い線で刻印されていた。まるで子供の落書きか、殴り書きのようなシンプルで気まぐれな線で描かれたその絵はとても魅力的に見えた。作品集の中を見てみると色の作品はどれも今までの印象通りに僕には今ひとつ響かなかった。しかし、色の作品と同じかそれ以上の量で掲載されていた彼の線画はどれも凄く印象的で僕はすっかり魅了された。無垢、自由、ユーモア、皮肉、孤独、物語、そんな様々な要素がそのシンプルな線画からは溢れ出ていた。よく子供の描いたような絵と言うがそれがいったいどういう絵を指すのかは別にして、クレーの線画の数々は、子供の絵みたいだけど全然そうではない絵、みたいな不思議な絵なのだ。これは簡単に描いているようでいて、描こうと思ってもなかなか描けるもんではない、そう感じさせる絵だ。パウル・クレーがどういう風に評価され、何をした作家なのか、未だにそんなによく知らないけど、彼の線画に魅了されてからは凄く希有なアーティストとして彼を尊敬している。