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artwork ahead 2013.11.19

ポップアートの看板職人、ジェームズ・ロゼンクエスト

JAMES ROSENQUIST by JUDITH GOLDMAN

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ジェームズ・ロゼンクエストは広告などの巨大な看板を描く職人だったという。
ポップが大衆向けという意味であるなら、ポップアートの世界に登場した数多いアーティストの中でもこれほどポップなバックグラウンドの作家は他にいないのではないだろうか?彼の作品を最初に見た時、その大胆でビビットな色使いと、写実力、画面構成の奇抜さに衝撃を受けた。それは写実的な絵なのだが写真のようではなくあくまで絵として存在していた。それはおそらく看板を描いていた頃に培ったスタイルなのではないだろうか。日本では昔、映画館の入り口などには映画の宣伝看板が必ずあってそれらは写実的なのだけど近くで見ると筆のタッチがありありと分かる絵だったのだが、ロゼンクエストの描き方にはそれに通ずるものがあるような気がする。彼の画面構成もまた独特で、色々な物や人がコラージュのように断片的に描き並べられていたり白黒の写真のようなイメージがあったりする。またはポップな色の食べ物や天体観測のイメージに大きな指が構成されていたり、異なったコマが画面の中で融合されてひとつになって不思議なイメージの世界を作り上げている。晩年には更に複雑に入り組んだイメージの融合を絵にしたような世界も描いていて、その独自の絵画はどんどん重層的にエスカレートして行った感じがするが、彼にしか描けないような複雑なイメージの融合を描きながらそれを楽しんで追求しているような感じさえした。ポップアートと言うとアンディー・ウォーホールが有名だが、ロゼンクエストはポップアートを黙々とまるで看板を描くかのように描き続けたアーティストとして独自の地位を築いた希有な作家だと思う。