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田口 まき(第1回)「写真を撮り始めたキッカケや好きなアーティストの話」
my art collection 第1回 / 全2回 / 2014.02.26

田口 まき(第1回)「写真を撮り始めたキッカケや好きなアーティストの話」

ONE SIZE GALLERYディレクターの田辺良太が友人の「アートコレクション拝見!」をしながら気楽に語り合うという連載コーナー「my art collection」。
第4回目の友人は田口まきさん。写真家であり、アートの企画もするなど幅広い場で活躍する彼女に注目のアーティストなどを聞く。

写真を撮り始めたキッカケ

田辺:すみません今日は!

田口:いえ。

田辺:一応その、アートランダムというのを始めまして。。
アートのコレクションを一品持って来てもらって、いろいろアートの話しをするってことなんですけど。
まきちゃんとはもう10年くらいですかね。

田口:10年。。最初がいつだったかな~って感じですけど。

田辺:でも、あのスペースフォースのときもお互いを知らなかったけど同じ場所にいたわけで。 (SPACE FORCEは田辺がディレクターを務めた中目黒にあったギャラリー)

田口:あーそれを思うと軽く10年くらいかも。

田辺:あれ面白かったですよね。

田口:ふふふ。

田辺:そもそもさ、写真を撮るじゃないですか。 で、ご自身もアーティストでコマーシャルな写真も撮るし、アーティスティックな写真も撮ったりするんですか?

田口:うーん、なんか今は作家活動を凄くしているかっていうと、個展をやって作品を売ってっていう活動は今はやっていないです。

田辺:じゃあ、コマーシャルな仕事が多いってこと? で、そもそも、そういう前の事をあんまり聞いて来なかったんだけど、写真家を目指してたの?

田口:うん。

田辺:どういうキッカケで写真を撮り始めたの?

田口:写真を撮り始めたのはもっと高校生くらいの時です。もともとアートも好きだし、あと映画とか演劇。ファッションとか好きで、まあ、洋服も好きで、そんな中である雑誌で、90年代の終わりくらいなんですけど、たぶんちゃんと調べないと分かんないですけどパルコの広告とかを撮っていたエレインコンスタンティンっていうフォトグラファーがいて、その人の写真が凄く好きになって、そこから写真を、、家にあったEOS Kissで友達撮ってみたいな感じで。。

田辺:エリーン・コンスタンティン?

田口:エレインコンスタンティン、ファッションのフォトグラファーです。 ニック・ナイトのアシスタントからファッション撮影されてた方です。

田辺:あ~分かるかもしれないけど、調べてみようかな。女性?

田口:たぶん。

田辺:じゃあ、そういう憧れがあって友達とか撮って、それがどんどん進化して行ったというか。 で、アートへの興味っていうのは学生の頃からあったんですか?

田口:身近にもアーティストの子が多かったし。

好きなアーティスト

田口 まき Maki Taguchi

田辺:本当にまきちゃんはネットワークが凄く広くて、ご自身も写真を撮るけど、アーティストのコネクションを広げて企画をしたりしてるじゃないですか、シブカル祭とか。一緒にやった事もあるし、そういうなんていうかな、臭覚っていうか、自然と知り合いになっちゃうの?どこかそういう場所、展覧会に行って話しするとか?どういう風に広がって行くの?

田口:まわりの子の紹介とかから広がったり、自然に増えていきました。美術やファッションや建築とか、いろんなジャンルの学生の友達と遊ぶのが楽しかったです。

田辺:芸大とか美大系とか専門学校とか行ったの?

田口:写真の学校。

田辺:あ~写真の専門学校! じゃあ周りにアーティストが多かった訳だ。

田口:うんうん、お友達の友達とか、そういうのもあるし、自然にって感じでした。

田辺:結構若いアーティストの人も知ってるし、ファインアート的な人も知ってたりとか幅広いと思うんですけど、なんというかな、どういうアートがお好き?じゃあまず好きなアーティスト、若手でもファインアートの人でも誰でも良いんですけど、どういう人が好きですか?知られてる人でまず、じゃあ、有名な人?ウォホールみたいな人でも良いけど。

田口:ウォホールももちろん好き。

田辺:なんか、あんまり知られてないけど私は凄く好きな作家とかいるの?

田口:凄い知られてないけど、知られてるピピロッティ・リストとかあ。

田辺:ピピロッティ・リスト?

田口:ピピロッティ・リスト。
やっぱり今自分が仕事してる子たちも本人も凄くアイコニックだったり、ポップで、表現もその人の世界観を持ってるみたいな人は凄い好きです。 作家性とかコンセプトとかそういうのももちろん共感とかもあるけど、私コンセプトの面白さ=好き、ではないかな。コンセプチャルなものに興味がない訳じゃなくて、面白いなって気付きがあったり、社会的な事だったり歴史的な事だったりと受け取るメッセージで視野が広がったりする事もあるからそういう意味で面白いなって思うけど好きか嫌いかで言うと、世界観のあるものでポップなものが結構好き。

田辺:じゃあアーティストさん自身が独特の世界を持っていてそれがそのアーティスト自身にも、作品にも出ているみたいな人が結構好きってこと?女流の作家さんも結構知り合い多いし好きですよね?

田口:うん。

田辺:それはなんか敢えて女流作家を自分的には追ってるとか?別に自然にそうなっちゃうの?

田口:うんうんうん。

田辺:あとなんか以前その映画をやりたいとか言ってたよね、その~フィルム的なこと?ドキュメンタリーみたいな?

田口:あ~わははは

田辺:その時もアイデアが面白いなって思って、流しっぱなしで撮るみたいな。 沢山のアーティスティックな子を集めて撮るみたいな、そういうのってまきちゃんぽいなって凄く思うんだけど。 やっぱそういうのは好きなんだね。

田口:うんうんうんうん!

田辺:なるほど。 で、東京のアートの現状っていうか、まあ、よくご存知だと思うんですけど、いろんな視点から語れると思うんですけど、まあその、いわゆる小山登美夫ギャラリーとかああいうギャラリーはそれなりに頑張ってるけど、やっぱり世界基準的な、オークションもないし、とかっていうその非常に弱いじゃないですか。 で、一方その若手の子とかシブカル祭に出る子とかパルコ的な今まさにアーティストとして狼煙を上げてる若い子みたいのが活躍する場とか、そういうのって、どうですか、十分?パリとかも行ったりしてるじゃない、どうなの世界において日本って?まきちゃん的には。

田口:すごく面白いものを持ってると思います、でも、それが、カワイイカルチャーとかクールジャパンって言った瞬間に、そこには実態がない感じがします。クールジャパンっていう輪郭自体には意味はなくて、その中に一人の作家さんがいたり、1個の作品があったりするっていうだけなんじゃないかなって個人的には思います。良く言われているようなそういう東京の若者のカルチャーってイケテますよね?とかよくそういう事言われたりするんだけど、、個人的には全体感っていうよりも、その中で誰々っていう子が凄いとか、そこで起きてるこんな話しが面白いとかっていう、より具体的な事にもっとフォーカスして行ければ面白いなと思います。

田辺:例えばその、伊勢丹なんかの仕事でも手伝ってもらって一緒にやったけど、じゃあ具体的にどんなことをやって行ったら良いとかって感じてます?じゃあフィルムを作るとか、アーティストたちに発表のチャンスをあげるとか大事だと思うけど例えばそれを僕らみたいな企画する側が発信するような事をもっとやって行くべきとかって思う?

田口:うんうんうん、思いますね。さっきの話に戻るけど、ウォホールとかファクトリーとかも超昔から憧れあるし、あんななんかイケテル若い作家とかモデルとかが集まって超楽しそう!みたいな。

田辺:そうだよね。

田口:あたしもあんな時代にあそこにいたら絶対遊びに行きたいなー、まあ、東京だったら天井桟敷に行きたいとは思わないけど。。。

田辺:あはは。

田口:それはなんかイメージがポップじゃない感じだからかな~。ファクトリーとかは凄い憧れる。 話飛んじゃうけどウォホールとは逆で、例えばヨーゼフ・ボイスみたいなコンセプチャルな人の中でも凄く共感する考え方とかってあって、なんか、その、作品を作品化するだけで表現しない、例えばウォーホールだってそうだと思うし、フレームに入った作品だけを作品としなかったからああいう風な事だったと思うし。 自分がやるべき事としてピンと来たのはアートが好きだけれど1個のピースを自分が作家として作るというよりも、もちろんそれも素敵だし憧れもあるしそれはやらないって訳じゃないけど、それだけじゃない、もっと自由でポップな考え方が出来ればいいなーって思っています。

田辺:うんうん、なんか、もっとムーブメントを起こすとか?

田口:うん、自分で起こすというよりは、既にあるもにのフォーカスしたり、そこで何か自分がそこに何かを加えたり、何かをする事によってあり方が変わって行ったりっていう事も、アートマーケットというかアートビジネスみたいなことろからは離れてしまうのかもしれないけど、そこに同じような面白さとか発見は作れるかなあと思っていて。

田辺:やっぱり、その、価値観に違う光をあてるっていうか、そういうパワーがアートってあるじゃないですか。

田口:うんうんうん。

田辺:だから例えば絵をコレクションするっていうのも、ある意味そのアーティストの価値観の現れである作品っていうのに共感したらそれを部屋に飾ったりとか見に行くとかっていう事で自分が刺激を受ける。 だからそういう刺激的なのが好きなんだねきっと。

田口:うん、そうですね。 あと、単純に被写体とかも若い世代の子とかを今は凄く追っかけていて、自分が何を感じるかとか、見た事もない事とか凄くそういう新鮮なもの?ピュアなものみたいのに個人的には惹かれる。もちろん洗練されていて美しいいものとかは素晴らしいと思うけど、なんでこんなものがどこから出て来たんだ?みたいなものに自分は凄く惹かれて。。

田辺:なるほどね。

田口:仕事的にも、だから写真をやって行くカメラマンとしてはそういう子達を撮りたいし。 で、自分が関わる仕事も「なんだこの人なに考えてるんだ?」みたいな、こんな自分が知らない事が始まってる世代の子達がいるんだなっていうとこに自分は刺激をもらう。

田辺:なるほどね。

田口 まき(第2回)「今注目するアーティストやネットという新しいアーティストとの出会いの場。」はこちら!

 

田口 まき
田口 まき

フォトグラファー・プランナー。女の子をテーマにした活動を展開する。フォトグラファーとしては、雑誌、広告、アーティストなどを手掛ける。また、プランナーとしてさまざまな企業タイアップのプラン二ングなどに携わる。女の子のつくるセカイを世界に向けて発信するプロジェクト「MADE IN GIRL」主催。さらにグランドオープンした伊勢丹新宿本館2F「ISETAN GIRL GALLERY」のキュレーターとしても話題に。

田口 まき その他の情報

#ALISA
2014. 01. 30
112p オールカラー
著者:植野有砂・田口まき
制作:株式会社NON-GRID
発売元:株式会社ギャンビット
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