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渡辺いく子(第三回)コレクションを始めたキッカケやコレクションの作品の話。
my art collection 第3回 / 全3回 / 2015.09.28

渡辺いく子(第三回)コレクションを始めたキッカケやコレクションの作品の話。

ONE SIZE GALLERYディレクター,田辺良太が友人の「アートコレクション拝見!」をしながら気楽に語り合うという連載コーナー「my art collection」。第8回目の友人はスタイリストで最近は本も出版している渡辺いく子さん。アーティスト池田衆のコレクターであるいく子さんにカルチャーの話や日本人の性格の話、池田衆のコレクションの話などを聞きます。

池田衆作品との出会い

田辺:この絵との出会いは?

渡辺:あのね、凄く面白くって、3~4年前にツイッターにハマったムーブメントで、今はちょっとその人はやめてしまったんですけど、アートツアーっていうのがあったんですね。アート関係のツイッターをフォローしてて引っ掛かったんですけど。。
それは画廊とか小さいギャラリーを巡って行く?見も知らずの人が集まって、皆で画廊巡りをするんですよ!

田辺:へえ~

渡辺:で、ちょっとした簡単な説明とか、作者がいたりとか、色々な話を聞いて。
それがすっごく面白かったんですよ!

田辺:なるほど!

渡辺:その頃に牧ファインアーツは上野の方にあって、そこで出会ったのがこの作品で、もう一目惚れして、「私買うわ!」って言って、「本当に買うんですか?」って、「いや、買うから!」って言って。これがたぶん1枚目に買ったやつだと思う。

田辺:あーそうなんですか!

渡辺:これはでもね、彼の代表的な作品。

田辺:うん、素晴らしいですね!

渡辺:素晴らしいですよね!もうあまりの美しさに一目惚れをしてしまって、この人はお花のシリーズで美しいのが続くんですけど、その後はいろいろとランドスケープにいったりとか、あと、花火にいったりとか、いろいろ芸風はどんどん広がって行くんですけど、凄く奇麗じゃないですか!

田辺:奇麗ですね~

渡辺:で、これなんか家にあったらいいんじゃないかって思っちゃったんですよ!

田辺:なるほど!

渡辺:で、「買えますかって?」って。でもね、その時のアート巡りは本当に面白かったんですよ!

田辺:何カ所くらいのギャラリーを巡るんですか?

渡辺:5~6カ所?で、ちっちゃいじゃないですかギャラリーが!でも、あとはメインの大きいところも行ったりするんですけど、それに2回ぐらい参加して。本当にね、30代くらいとか40代くらいの女性とか男の人も皆1人で参加してて、見ず知らず同士でお昼食べて、帰りに一杯飲んで帰るみたいな?

田辺:へえ~

渡辺:素敵でしょ!?世の中にアート好きってこんなにいるんだな~って思って。もっと安いのもあってChim↑Pom(チムポム)のなんか、3万円くらいじゃないですか?だから皆買おうって思ったら買えちゃうんですよ!

田辺:ですよね~

渡辺:そうなんですよ、なので、まあピンキリの値段じゃないですか。私、その時は日本のアートシーン捨てたもんじゃないなあって思ったんですけど、なんか、その後色々あってそのツアーはなくなったんだか、私が拾えなくなっちゃったんですけど。

田辺:でも、まあ、そのツアーで出会った。

渡辺:出会ったんですよ~~

田辺:やっぱり、作品を見て素敵素敵っていうのも良いですけど、一番の評価は買うことですよね。

渡辺:そうなんですよ!今はいくらか知らないんですけど、その当時この作品が15万くらいだったんですよ、そしたらサンローランのバッグ1個くらいじゃないですか!

田辺:確かに!

渡辺:そんな風に、なんとなく、サンローランのバッグ1個分くらいでこれが買えるとしたら、バッグを年に2~3個買ってたのを1個減らせば毎年買えるんですよ!

田辺:でも、これはバッグと違って世界に1点しかないんですよね。

渡辺:そうなんですよね、まあ、サインは入ってないんですけど1点しかないんですよ。

田辺:いやいや、これはもう間違いなく。

渡辺:素晴らしいですよね!

田辺:これは切り絵?

池田衆のコレクション (渡辺いくこ)

渡辺:そうそう、それでそれをアクリルに圧迫してくっつけて。。で、写真も彼が撮ってるんですね。花の写真を撮ってるんですけど、更に彼の世界でもう一つの花が出来ちゃってるんですよ!

田辺:なるほど!そうですよね!二つ重なって、異なったものが融合してる?

渡辺:はい!重なってて異なったものが融合してるんです。

田辺:でもこれは裏がないってことは、自宅の白い壁にかけると日の角度で。。

渡辺:そうなんです!見え方が変わるんです。で、家は白い壁だったんでこれを買ったんですけど入ってくる光とか反射でまた違って見えるんですね。

田辺:なるほど!

渡辺:まあ、直射日光は入らないところにはしてるんですけど。

田辺:で、結局この作家さんの作品は今は5~6点は持ってる?

渡辺:あ、持ってますね。ちょっと大きいのもあるんですけど、たまに掛け軸のように掛け替えているんです。本当はこれをもっと白い壁の沢山ある無印の家に旦那の実家を建て替えようと、そうすると全面もうギャラリーみたいになって。。解放しちゃおうかな、お茶とか出して!笑

田辺:確かに!笑

渡辺:良くないですか?これ見れたら!で、彼はその後は大分長い間は裏の空いた作品を作っていたんですけど、やっぱりお家によってはダメということでこのランドスケープシリーズになってからは裏に白いの付けたんですね、だからこれは比較的最近、去年くらいの作品なんです。

田辺:でもこれも浮いてるから影が。。

渡辺:そうなんですよ、影が落ちてませんか?

田辺:ね、それがまた違う趣を与える。

渡辺:そう、どんどんね、この、カットするところが増えてるんですよ!

田辺:そうですね!

渡辺:最初よりは!

田辺:あ!こんなところ!凄いですね!

渡辺:凄いんですよ、本当に!これをね、買えるって、凄くないですか?

田辺:この作家が費やした努力と時間と。

渡辺:努力と時間というか、このセンスが1点もので手に入るって、オートクチュールで服作ってるようなもんですよね。

田辺:そうですね!

渡辺:なので、他の人が買わないならわたし買いま~す!って感じで。

田辺:いや、素晴らしいですね!

渡辺:なんか他の香港の人に負けたのもあるんですけどね。

田辺:でも、香港でも人気ってことはアジアでも有名?

渡辺:なんか、香港でも展示したらあっという間に売れたみたいですね。

田辺:今もこの方は個展とかやるんですか?

渡辺:個展までは。。。なんか、作るの大変らしくて。。。ちょっとその辺は牧さんに聞いてください。確か去年はニューヨークにも持って行ったのかな。どうなったのかな、その後ちょっとね、コンタクトが取れてなくて。牧さんに聞かないと、最近は画廊に行けてないんですけど、そろそろ買いあさりに行こうかなと。去年はね、森ビルの上のギャラリーあるじゃないですか?お金持ちの集まるところ。あの、ヒルズの上の方のアートギャラリー。

田辺:はいはい、ありますね!

渡辺:アートセンターのところの、レストランとかあって、そこでね、展示もあって作品を貸したりしたんですよ。

田辺:あ、そうなんですか!

渡辺:ほら、買い占めてるから!

田辺:はいはい!コレクターですもんね。

渡辺:そうそう、買えよ~みんな~凄い良いぞ~みたいな。笑

田辺:うん、素晴らしいですね~

渡辺:素晴らしいですよね~もっと持ってこいっていうならトランクルームからいくらでも持って来ますよ!笑

田辺:いえいえ、大変だからそれは良いですよ~もう、今回はこれで十分ですけど。。

渡辺:でも、見れば見るほど素晴らしくないですか?こういうところの残し方とかが!

田辺:なるほど、ここは残してるんですね?

渡辺:そう、そこは残してるんです。これよりも大きい隅田川シリーズっていう恐ろしいやつがあったんですけど、それはさすがに持って来れなかったので。。

田辺:それも持ってるんですか?

渡辺:はい、だから5点か6点くらい持ってるんです。

田辺:マジですか!

渡辺:はい。家かえって数えてみます!

田辺:分かりました、今日はありがとうございました!

渡辺:はい、ありがとうございました!

渡辺いく子さん第1回はこちら

渡辺いく子さん第2回はこちら

渡辺いく子 (Ikuko Watanabe)
渡辺いく子 (Ikuko Watanabe)

ファッション誌で30年以上のキャリアを誇るスタイリスト。“大人の女性”の服選びの第一人者として、数多くの女優のスタイリングも手がける。美しいビジュアル感覚はもちろん、的確な理論に基づいた着やせテクニックなど、実用性の高いスタイリング術に定評がある。